ある日の仕事帰り、最終電車の中でひどい頭痛に見舞われました。立ち仕事のせいかガンコな肩こり腰痛持ちで、疲れがピークに達すると吐きそうなほど頭が痛くなることがありましたが、このときがまさにそれでした。
このまま家に帰っても痛みで眠れないし、ちょうど湿布も切らしているし、一人暮らしで揉んでくれる人もいない。すがる思いで深夜営業のマッサージ店を検索し、最寄り駅で唯一3時まで開いていたお店に駆け込みました。
お店には他のお客さんはおらず、中国人と思しき女性の店員さんが暇そうにしていました。あんまり期待できなさそうと思いつつ、もうこの際手技の上手い下手にはこだわっていられません。メニューにオイルを使ったアロママッサージがあったので、それをお願いしました。
いざ施術を受けてみると、これがとっても気持ちが良いのです。深夜の人気のない時間帯を担当するにはもったいない腕前のマッサージ師さんだと思いました。さらに、何気なく選んだゼラニウムのアロマの香りが大変に心地よく、仕事の疲れもあいまってあっという間に眠気に負けてしまいました。いま思い返せば、せっかくのアロママッサージ中に爆睡して堪能できなかったのは惜しいことをしたと思いますが、おかげで起きたときには嘘みたいに首肩と頭がスッキリとしていました。
後から調べたところによると、ゼラニウムにはストレスによる緊張をほぐし、自律神経を整えてくれる効能があるそうです。あの夜の私にはぴったりの香りだったと思います。
東京で見ることのできる国宝
東京にも様々な名所がありますが、東京という近代的な大都会の中でも国宝に指定されている建物が存在します。それが、2009年(平成21年)に指定された旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)と、1929年(昭和4年)に指定された金剛山正福寺地蔵堂です。
旧東宮御所は皇太子明宮嘉仁親王(大正天皇)のための住居として、1909年(明治42年)に建設された宮殿です。明治期における代表的な西欧建築様式の建物であり、彫刻などの装飾には日本固有の主題が用いられ、いたるところに精緻な工芸技術が駆使されています。
金剛山正福寺地蔵堂は正福寺の仏殿であり、鎌倉にある円覚寺舎利殿とともに室町前期の中規模禅宗仏殿の典型であり、関東禅宗仏殿の最古の例とされています。
ところで、国宝というと京都や奈良を思い浮かべますが、実は日本で最も国宝の多い自治体は東京都です。東京が1位なのは博物館や美術館が多いためであり、国宝を所蔵している博物館や美術館には以下があります。
・東京国立博物館(台東区上野):86点
・五島美術館(世田谷区上野毛):4点
・静嘉堂文庫美術館(千代田区丸の内):7点
・根津美術館(港区南青山):7点
・三井記念美術館(中央区日本橋室町):6点
・畠山記念館(大田区南蒲田):6点